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待ったなし、の駒づくり人生

今回のお相手

将棋駒の生産地として名高い山形県天童市で、駒師、二代目光匠として将棋駒の制作を手がける佐藤稔さん。佐藤さんが営まれている天童佐藤敬商店は、NHK杯の将棋駒制作でも知られ、往年のファンからネットを通じて訪ねてくる若手まで、多くの人々に愛されています。この世界に入って50年近く、幾多の困難を乗越え奥様と二人三脚で取り組んできた歩みと、駒づくりへの想いを伺ってきました。

作品一覧

光匠作盛揚駒書体王義之書

光匠作彫埋書体初代光匠書一字彫

光匠作彫駒書体宗歩好本研き仕上げ


“一期一会”の縁を紡いで 



佐藤稔氏:
私が病気を患った後、立ち上がれたのは、お客様からの「一字彫、早くよこせ」のお言葉と、妻や家族の支えがあったからでした。人間は“一期一会”で、その縁が人生を方向付けていくのだと、節目節目で感じています。病気の時に救ってくれた先生、励ましてくれた大親友、ネットショップを開くきっかけとなった担当者の方、そして天童佐藤敬商店の駒を買い求めてくれるお客様……。息子や娘たちには寂しい想いをさせたこともありましたが、皆立派に成長してくれましたし、駒づくりをしていて良かったなと思います。

――これからもそうした期待に応え続けていく……。



佐藤稔氏:
駒彫りは目が命。もうすぐ70になりますので、老眼鏡も望遠鏡みたいなでっかいものになっていますが……見える限りは、自分で彫れるうちは駒師であり続けたいと思っています。病気をしたことで彫りのタッチにも変化が起きたのですが、やはり身に起きた出来事をただ嘆くのではなく、出来る状況の中から挑戦し続けることが大切です。その連続で、これからも皆が喜んでくれる駒づくりを続けて参りたいと思います。

(取材・文 沖中幸太郎)

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